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2019年6月 2日 (日)

立体刺繍への憧憬(6月7日19時〜 tottoki さいたま芸術劇場小ホール)

百人一首問題サボってます。そのうち再開します。

tottoki(作曲:東秋幸、歌:本郷詩織)と國土佳音さん、佐々木希衣さんの4人が、7日(金)にコンサートをやるとのことで、いつもの基本クラシックといいながら自由な展開の東さん作品のtottokiによる演奏の他に、佳音さんのポップなセンス、希衣さんの伸びやかなダンスも活きて、楽しい会になるのでしょう。
宣伝はご本人たちにまかせることにして。

舞台装置に「立体刺繍」なるものが使われると聞いて、私はそれに魅かれています。

刺繍のことなんか、意識して考えたことはなかったけどな。
舞台装置というなら、タペストリとか、そういうものなのかな。

と思っていたら、なんと、「立体刺繍」そのものが、独立した作品だそうな。

知りませんでした。想像がつきませんでした。
刺繍そのものが独立アートだなんて、画期的なことです。

アトリエFilさんのお二人が、フランス刺繍で研鑽を積んだ成果を、3次元の、独り立ちしたものとして結実させたのでした。

いつもの野次馬根性で、刺繍の歴史を垣間みたいと思って探して、書籍では織物関係史を当たらなくてはならんのだ、ということも、はじめて知りました。

読むと、刺繍は「布の上に針と糸で(自在に)形を表現できる」(佐野敬彦『織りと染めの歴史』西洋編 昭和堂 1999年 p.22)手段として、始源は不明なものの、青銅器時代には行なわれていたことを示す痕跡も発見されている技法だそうです。
しかし「布の上に」と書かれているように、昔の作例をとして見ることが出来るものは、みんな、衣類や壁掛けや敷物に施された刺繍です。そのほとんどが、着衣や部屋を豪華に彩るものです。
裁縫の書籍のコーナーを埋めるのは、衣類や小物にかわいらしいアクセントを添える刺繍を施す方法や作例をふんだんにのせたものです。

刺繍が、布から自立している、だなんて、私はまだ見たことも聞いたこともありません。

どの程度の数・量が舞台や演者を飾るのかも、分かりませんが、そんなことで、私は今とてもワクワクして7日を待っております。

ぜひ、あなたもお出かけ下さったら、と思っております。

    記
2019年(令和元年)6月7日
彩の国さいたま芸術劇場小ホールにて、19時開演
・一般前売 4,000円(当日4,500円)
・ペア券  7,000円

mail tottoki_2016☆yahoo.co.jp (ご使用時は☆を @ に変えて下さい)
Facebook https://www.facebook.com/events/1138938316308752/

アトリエFilさんのページ
https://www.atelier-fil.com/


刺繍の歴史や素晴らしい作例が載った本を挙します。
1冊を除き、日本の刺繍について書いたものばかりですみません。
Amazonにリンクしておきます(アフィリエイトではありません)。
ご興味が湧いたら覗いてみて下さい。

佐野敬彦『織と染めの歴史 西洋編』昭和堂 1999年)

河上茂樹『日本の刺繍』(日本の染織7 京都書院美術双書 1993年)

『日本の美術4 染織(原始・古代)』沢田むつ代(監修:文化庁 他 至文堂 昭和63年)

『日本の美術5 染織(中世編)』沢田むつ代(監修:文化庁 他 至文堂 昭和63年)

中宮寺にある日本最古の刺繍、天寿国繡帳については、
大橋一章/谷口雅一『隠された聖徳太子の世界 復元・幻の天寿国』(NHK出版 2002年)
に描かれた繡帳の復元の試みの興味深い記述に充ちています。
また、この繡帳については、小説
矢田津世子『痀女抄録』
の最初にいきいきとした記述があるのを、詳しい方に教えて頂きました。

立体刺繍の本は
・アトリエFil『立体刺繍で織りなす、美しい花々とアクセサリー』(日本文芸館 2017年)
が手に入りやすいものでした。
アトリエFilさんは今年9月にも本を出されると小耳にはさんでおります。


作例もあとで掲載する所存です。

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