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2015年3月 2日 (月)

「能の学校」授業ノート〜2時限目「能の運動力学/型のinterpretation(解釈)」

山中迓晶(がしょう)先生、「能の学校」2時限目は
「能の運動力学/型のinterpretation(解釈)」
〜モノノフの振る舞い、スリアシの呪縛
というテーマでした。

で、実際になんかやるらしくって、白足袋持参とのことでした。
う〜ん、運動音痴だし、なによりおいら足袋ってもんを履いたことがないし!
とりあえずあわてて白足袋を売ってるお店を見つけて買い帰って、1週間、酔って帰っても用事で遅くなっても、足袋を履く練習。
これだけでもう充分収穫があったような気がしましたが気のせいでした。

先生の仕舞を手本に実際に舞ってみる、という、運動音痴な身には、げに恐ろしき授業内容。

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この授業後半の仕舞実習は「ダンサー組」・「ど素人組」←あたしココ・「能経験者組」にグループ分けして教えて下さったのでした。いやはや扇の持ちかたも開きかたも分からんし、上げる手は先生と逆になってばっかりだし、重心の取り方が分からなかったので体はフラつくし、で、さんざんでしたけれど、なんだかやっててとっても楽しかったのでした。「ど素人組」のほかに「ガキも同然組」を設けていただければ、そこに入れていただきたかったです。
授業終了後に希望者は能舞台に連れて行って頂いて、ハコビをさらに教えていただいたのでした。フラつかないバランスの考え方みたいなものは、そのときなんとかちょっとだけ分かって、本当に嬉しかったです。

以下、ノート。今回はメモをとったのですが、ペン先に気が行くとお話がきけていなかったりするのを思い知りました。しかも、どこが最初でどこが最後だか分からないぐちゃぐちゃなメモになりました。1時限のもの以上に誤りが多いかも知れません。誤りがあったらそこはすべて、あたくしという生徒の出来の悪さに起因します。どうぞお許し下さい。
(よく分かるレポートをお書きになったかたのものを参照して補いました。体の使い方が分かっていないと、大切なところを落としてしまうんだな、と痛感しました。)

・能は歌舞劇である。狂言と双子の兄弟で、次のような性格の違いがある。
 〜能はシリアスにつきつめている。狂言は大きな立場から見ている。
 〜能はウタ8割セリフ2割。狂言は逆(セリフ8割ウタ2割)
 〜能の主人公は「アドレス知らない」系。異界や貴人の所属
 〜狂言の登場人物は「アドレス知ってる」系。社長〜部長(太郎冠者)〜係長(次郎冠者)

・能は武家との強いつながりの中ではぐくまれてきた(お話は「羽衣」と「老松」で前後あり)
 〜足利義満は貴族と違う式楽を持ちたかったのではないだろうか?
  雅楽・舞楽=貴族 義満時代、武家は能楽(申楽の能)に。
 〜能楽は田楽・幸若等の芸能もパクり、いつのまにか「あ、これ能だから」と囲い込んだ。
  乃木坂46の歌をAKB48が勝手に「これ私たちの歌です!」と歌っちゃったようなもの。
 〜武家的動作が能の中に様々に生きている。
  ヒラくときも体重が後ろに逃げてしまわないようにやや前屈
  右の膝を付く姿勢=相手に敵意がないことを示す(帯刀していても刀が抜けなくなる)
  ・・・(室町将軍4代目の義教が能を見ているときに暗殺された)嘉吉の変に由来するのかも
  ・・・歌舞伎はあえて逆をやる。〜女形のしなのような魅力が生まれたりした(余談)。
【追記〜他のかたのレポートから】
・キヲツケは軍隊から生まれたどこにも行けない姿勢、一方能の基本姿勢はどこにでも動ける姿勢です
・UFOキャッチャーのアームが降りていくように座り、ぬいぐるみの形が変わらず、落ちないように立ち上がります

・「羽衣」キリの実演~説明をしないで一度。そのあと説明して下さってもう一度
 東遊(古謡)の起源潭みたいなお話。
 *「東遊の数々に 東遊の数々に」で立って
 *「その名も月の色人は」〜ヒラキ
  「三五夜中の空に又」〜右前に進んで、「月の扇」
   天女は白衣15人黒衣15人がいて15人が輪番で勤務して月の満ち欠けを司るのだそう。
   3×5=15
  ~右の上を見て顔の左下から顔を照らすようなポーズはレフ版みたいな役割。月の光を映す
 *「満月真如の影となり」〜左に向きを変えて一周
 *「御願圓満」〜正面に向いて、サシてから、「国土成就」ヒラキ
 *「七宝充満の宝を降らし」〜扇で、降る、積る、・・・
 *「国土にこれを施し給う」〜差し出して皆に施す(ほどこし扇)
  〜ここの山中先生はかがんで扇を前に平に出して、目線が本当に「施す」感じだった。
 *「さる程に時移って」
 *「天の羽衣浦風にたなびきたなびく」羽根扇~離陸、鳥が飛び立つように
 *「三保の松原浮島が雲の」
  〜(扇ヲ折返シツツ角ヘ向開〜直ニ扇ヲ右ニ持直シ乍ラ角ヘ行左ヘ回リ)
 *「愛鷹山や富士の高嶺かすかになりて」~かざした扇は空の上から富士を見ているポーズ
 *後ろに下がって「霞にまぎれ」る。

・「老松」でワークショップ・・・子供用のテキストで
 めでたい演目。「あしたはあおい猩猩」で覚える
 嵐山・し?・高砂・は?・淡路・老松・い?・猩猩・・・メモ読めへん! (>_<)
 ・・・「は?」は白楽天ですね。 
 扇は魔法の道具。
 昔は空気なんて分からないから扇であおぐと風(=何か)がくる、は、魔法に感じられたのだろう
 だから扇はふらふらさせない。魔法が散らかってしまう!
 *「よわいをさずくるこのきみの」
  〜右ひざをついて立て膝~扇ひろげ~立ち上がってカマエ 
  ・・・扇を広げるにも序破急がある
Oimatsufirst
 *「ゆくすえまもれと」
  〜肘の裏を天に向けるように両手を返す
  〜「サシ」とは文字通り「差す」ので、前でまっすぐ腕をそろえる
 *「わがしんたくの」
  〜右足から進む・・・角まで進んで、左足をそろえてとまる
 *「つげを」で扇を上げる
 *「しらするまつかぜもんめも」
  〜左~右~正面で元の位置(大小前)に戻る
 *「ひさしきはるこそめでたけれ」〜右ひざをついて立て膝、扇をたたむ。
 *扇を両手で持って立ち上がる
 ・・・あってるのかなぁ。。。

・能は「すり足」ではない。「ハコビ」という。
 相撲の足の運びが「すり足」。つま先が上がらない。
 能は体重がぶれないよう体幹を芯のように保つ結果足が板につくように運ばれていく。
 歩きかたが身に付く=「板につく」
 〜授業終了後、時間の取れる人は能舞台の見学に残り、
  そこで「ハコビ」をさらに教えていただいた。
  前から何かに引っ張られて進むのであって、「自分で歩く」のではない。
  同時に後ろからも引っ張る力が働いている。あらゆる方向から力がかかってきている
 〜幕の五色は五行。
 〜鏡の間から橋懸かりに出るときは、橋懸かりの中央は決して歩かない(「翁」のみ例外)。
 〜橋懸かりから鏡の間に戻るときは、橋懸かりの中央を歩く。(不思議!)

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次回は3月22日。「和の発声道場」かな?

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なお、私なんぞは授業をさぼってテストだけ受ける生徒にまわして小遣い稼ぎをしなければならないのでこんな分からんノートをつけていますが、劣等生の私のつまらんレポートより下記がおすすめです。

「能の学校」優秀生徒さんの素敵なレポートへのリンク
 
「650年前の想像力」
 http://ameblo.jp/daney/entry-11996190146.html
「キラキラ扇は魔法の道具」
 http://ameblo.jp/daney/entry-11996319727.html?timestamp=1425254517

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