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2010年10月 7日 (木)

山本裕之のまぢめないたづら(1)

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2010年10月16日(土)開催の大井浩明さん《POC》第2回で、松平頼則と共に採り上げられるのは、山本裕之(1967-)ピアノ作品全曲+大井氏委嘱新作です。山本さん自身が、自作のみによるCD「カンティクム・トレムルム」のリーフレットに
「数の少ないピアノやトランペットの作品で、特に思い入れがあるものでもこのCDからは外してある。それらはまたいつか、機会のある時にまとめたいと考えている。」
とお述べになっていらっしゃり、調べた限りでそれはまだ実現していないかと思われますので、《POC》第2回は、山本ピアノ作品を聴く大変貴重な機会となるわけです。

初心者もの知らずで、録音をぼんやり聴いて見ているだけなのですが、聴けば聴くほど、今回の取り合わせは邦楽器(尺八でも能管でも琵琶でも)を<独りで>演奏なさる機会をもつかたに、とりわけ親しみやすいのではなかろうかと(門外漢ながら)いう思いが増して行く一方です。が、そのことについては次回あらためて駄弁を弄するつもりです。

今回は、ちょっと山本さんには叱られるような内容です。(^^:

作曲家:山本裕之さんには、

『CDで学ぶ 楽譜の楽しみ方』(ナツメ社 1997)

というご著書があります。
楽しみ方、と謳いながら、内容は入門書としてはけっこう充実していまして、五線譜の読み方からアレンジの仕方まで、複雑なコードネームの読み方も含めて詳しく要領よくまとめられていて、アマチュアがDTMなり自分たちの楽団なりのための編曲を覚えるための手引きにはこれ1冊あれば足りてしまいます。・・・他の同種の本を試しに眺めてみましたけれど、ここまでしっかり網羅的な本はほとんどありません。
で、発売のとき、この本は大学生を中心によく買われたようです。

この本から察せられる山本さんは、とても生真面目なかたなんだな、という印象があります。面白がってはいけないのかもしれませんが、とても面白かったのは、上掲書についたCDは、まるで語学入門書の付録CDのようで、しかも「カエルの歌」を基本としてセクションが進行するので、真面目に制作に当たっただろう山本さんには大変恐縮ながら、真面目に聴いていると笑えます。(音量を下げてお聴き下さい。)

『CDで学ぶ 楽譜の楽しみ方』

山本さんゴメンナサイ。

拾い出し方が適切かどうかに若干自分で不満足なのですが、上のように拾い出してみると、山本さんの創作を私のような初歩的人間が知るにはうってつけの素材が集まっている気がします。このあたりを足がかりに、次回は室内楽作品を聴いてみたいと思っているのですが・・・

で、読者も思わず真面目に読み入ってしまうような入門書・・・これ、入門書とはいえ、真面目に取り組めない人が事前に何の覚悟もないと挫折させられるのではないかと思います・・・、そのようなものでも、収録CDに(どこまでお考えになってなのかが分からないのが、いまのところ私にとって山本さんというひとの最大の謎です!)ご自身のノウハウ、というか、正体をただせば、山本作品にふんだんに採り入れられる「音のイタズラ」の数々になって行くものがぽんぽん出てくるところが、なかなかに面白い。第1回の野村さんなら街かどでひょいと思いついてなさるような戯れに、山本さんは多分、ひたすらな沈思黙考の中で思いめぐらしているのだろうな、と、その風景を思い浮かべたくなってしまいます。

で、山本さんの「イタズラ」ぶりは、YouTubeでいくつも見ることが出来るのですが、2つあげます。最初の映像の方の、どうにも真面目くさった山本さん・・・を、まずは楽しみ、親しみたいなあ、と思っておりまして、掲載に他意はございません、ハイ! (^^;
関連するものは2番目の動画からご覧頂けます。・・・とりあえず、お気軽に見て頂ければ幸いです。

なお、次回は素人なりに山本作品を聴く際の手がかりを探ってみます。

なお、ピアノ独奏による山本作品と松平頼則作品をまとめて紹介する大井浩明さん《POC》第2回の紹介放送(ラヂオつくば、10月5日の再放送)についてはツイッタに実況をまとめました。

http://togetter.com/li/57368

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