« 「野村誠」という方法(4) | トップページ | CD<片岡祐介さんと子供たち>~「感じる」と「考える」とは »

2010年9月 8日 (水)

「野村誠」という方法(了)

ヨーロッパ在住の非常に優れた古楽奏者阿部千春さん(Vn.コンチェルト・ケルン等で活躍)による「バロックヴァイオリンコンサート」は10月8日(金)新高円寺のスタジオSKで。



日本人作曲家の作品を集中的に紹介する大井浩明さん《Portraits of Composers》(POC)は、2010年9月23日(祝)、2010年10月16日(土)、010年11月13日(土)、2010年12月15日(水)、2011年1月23日(土)です。1回券はローチケ(ローソンチケット)で(入手法まとめました)・3回パスポート・5回パスポートはopus55にて入手出来ます。

上記の阿部千春さん・大井浩明さんによる「モーツァルト:作品2」昨年大好評の作品1に続きより充実の響きです。10月13日。(リンクでは大井さんの師カニーノとアッカルドの演奏引用で曲のサワリをご承知頂けます。)

(1)(2)(3)(4)(了)

Nomuraintermezzo<「野村誠」という方法>から私個人が得た新鮮な喜びを、もう少ししゃべくりたかったのですが、一晩考えて、
「うーん、せっかく興味を持って下さるかたのお気持ちに水を注いでもつまらない」
ので、今回で打ち切ることにしました。
記事の最後に、ネットで楽しめるリンクを載せますので、あとは是非、先入観無しで味わって頂けましたら幸いです。

無理やりひとくちでまとめてしまうなら、
「野村誠」という方法は、すべての「ひっかかり」・「こだわり」・「わだかまり」症に効くクスリです。

も少し分けてみると・・・

・なんだ、こんなもの! と切り捨てるなら、切り捨てることで、切り捨てる人のプライドを保たせてくれる 

・ん、ちと面白そうだな、と思って服用すると、ちとすっきりする

・作りについて小理屈をこねたければ、(モノによっては)作者による分かりやすい効能書きもあり、これは詳しい予備知識がなくても読める上に、読む人の個性で勝手に尾鰭を付けられる・・・あたくしの一連の記事が、そうしたなかの低レベルな好例です

・でありながら、服用の瞬間には、効能書きは一切忘れてしまっていて良い

・作品は、そのときの灯りや角度の具合で、笑んでもくれるし、涙も流してくれる。受身で聴けて、何かを静かに動かしてくれる

・とはいえ、作品はそこに黙って、座敷わらしのように座っているだけである。

野村さん(と、たぶん、そこにチャチャいれしたお仲間も欠かせない存在かと感じます)が考案した方法については、「音楽ってどうやるの」に幾つかシンプルに書かれています。方法鑑賞開始当時は記事にそれを列挙するつもりでしたが、「せみ」を聴き終えたいま、列挙の愚かさに思い至りましたので、やめます。
言えることは、野村さんの選択する方法は、極めてシンプルである、でもそれは、一見突飛なものであっても、凡に見えるものでも、実際にはよくよく考え込まれ練り上げられた上での選択ですので、半端さがない。

野村さん世代の中にはユーモア路線をとるかたもいらして、それらも悪くないとは思うのですが、まだ「アタマを使った」ユーモアだというのが、どうしてもひっかかるケースが多い気がしています。

<「野村誠」という方法>は、単純に
「あ、これ、面白いかな?」
とスタートした着想が、練り上げられていく過程で決して複雑化せず、過剰にならず、それゆえ「意図」が平易に止揚します。

一連の「Intermezzo」は、最初にふと弾きはじめてみたモチーフが、
「あ、これって、優しいかな?」
という(?)アイディアを、そのまま8っに変容させたものです。書かれた経緯にご事情があるようですが、それについては、敢えて触れません。
このアルバムは入手可能です。大井浩明さんの演奏がお聴きになれるかたはそれをお聴きになった上で、物理的に大井さんの演奏会に行けないかたは、プレイヤーとして〈「野村誠」という方法〉にどう接するかを是非思いめぐらして、アルバムをご入手、ご愛聴なさることを、強くおすすめ致します。・・・いずれにせよ、〈「野村誠」という方法〉は、リアルさが命であることは、くれぐれも念頭に置くべきかと存じます。

なお、大井さんが9月23日に演奏する野村作品には新作が含まれます。あらためて掲載する所存です。

・YouTubeの検索で出てくるもの
http://www.youtube.com/results?search_query=makoto+nomura&aq=f
   ・・・お好きそうなのを選んでごらん下さい!

・MySpace
http://www.myspace.com/makotonomura
   ・・・レーベル種別に「アマチュア」とあるのにはにんまりしてしまいます。
   ・・・ガムラン第1作である"jogetlah! beethoven"含め、必聴です。



野村誠さん・片岡祐介さん「音楽ってどうやるの」「即興演奏ってどうやるの」もっと早く知っていたかった好著でした。ご一読を強くお勧め致します。

oguraooi.jpg 日本で本場のカンツォーネを聴かせて下さることにかけてこれ以上の方はいらっしゃらない、青木純さんの今後のスケジュールは、こちらをクリックしてご確認下さい。

|

« 「野村誠」という方法(4) | トップページ | CD<片岡祐介さんと子供たち>~「感じる」と「考える」とは »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「野村誠」という方法(了):

« 「野村誠」という方法(4) | トップページ | CD<片岡祐介さんと子供たち>~「感じる」と「考える」とは »