書籍紹介:「名曲案内 クラ女のショパン」
上田美佐子さん(中世フィドル・ヴァイオリン)コンサート
・5月30日(日)西荻窪のサンジャック
・6月16日(水)日本福音ルーテル東京教会
・7月11日(日)絵本塾(四谷)
です。ユニークです。是非足を運んでみて下さい。詳細は上記お名前のところにリンクしてあります。


予算の都合上、立ち読みだったのですが・・・
「うーん、いま欲しがられるのは、ホントはこういう紹介本かなあ・・・」
いや、自分だったら欲しいなと思うのは、こういうスタイルだろうな、と思った体裁のショパン本に出会いましたので、ご紹介します。
ただし、「ツウ」の人向け、とは思っておりませんので、「ツウ」のかたはスルーなされたし。
ロックやジャズは奏者のキャラクターがそのまま音楽作品なのでそうはいかないのですが、ことクラシックに関しては
「CDの講評みたいなクラシック本はもういらない」
とはたびたび綴って来たことですし、いまでもそう思っております。
作品と奏者は、クラシックの場合は必ずしも一体ではないからです。
だからって、
「これ名曲です、聴いてみて下さい・・・そのチャンスは自分で見つけて!」
と投げ出されても、
・・・あのー、おいら、(たとえば)ショパンの音楽ってさっぱり分かんないんですけど
ときたときに
「んじゃ、<戦場のピアニスト>でも御覧なさい」
では、途方に暮れ、路頭に迷う。
まず、どんな作品があって、どんな雰囲気なのか、を、何かの文章で掴んでイメージを膨らませておいて、
「もし聴いてみたければこういうCDがありますよ〜」
とさりげなく載っけといてくれるくらいだと、イマジネーションも妨げられなくてちょうどいい。
は、室田 尚子さん、小田島 久恵さん、山口 眞子さんの女性三人が、それぞれの目・耳から得たショパン音楽の印象をそれぞれご自分の言葉で表現しているところが楽しいし、んじゃ聴いてみたいな、と思ったとき、頁の左肩にさりげなくCDの写真と品番が載っかっていて、おや、と思って本文に戻ると、これまたさりげなくそのCDの特長が述べられていたり(いなかったり)する。
写真べたべたのものや字面ビッチリの伝記よりは、ぼんやり手に取ってみたいなあ、という気分のときには、断然こういう方がいい気がします。
ショパンに思いを馳せてのエッセイ・・・みたいなんではないところも、また良し、です。
なお、本文に乗せられて、載っているCDを買って聴いてみて
「はずれだった!」
ということがあっても、それはご著者たちの責任ではないことは申し上げるまでもありますまい。

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