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2010年3月 6日 (土)

おさらい~バッハの創作対象となった舞曲(3)

日本で本場のカンツォーネを聴かせて下さることにかけてこれ以上の方はいらっしゃらない、青木純さんの「おすし de イタリア」は、3月12日です。
oguraooi.jpgご予約はお早めに!



F9120周年記念 ナーシャムジカマンドリンコンサート(川口雅行氏を迎えて)は、3月13日(土)静岡市「静岡音楽館AOI」にて。
幅広いレパートリーの音楽をいっときに楽しめるのはマンドリンアンサンブルならではです!

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2台のピアノによる「モーツァルトピアノ協奏曲全曲演奏会」(東京3月18日:小倉貴久子さんと大井浩明さん、京都4月3日・4日:河野美砂子さんと大井浩明さん)詳しくは記事中のリンク先をご覧下さい。バナーをクリックすると大井浩明氏のブログ記事を閲覧出来ます。2月27日の「松下眞一追悼個展」は大好評終了。音楽評論家、白石知雄さんが「はてな」でまとめていらっしゃる当日までの経緯、当日の充実ぶりが手に取るような文章で拝読できます。
なお、大井さんの新譜(ベートーヴェン:ヴァルトシュタイン・アパッショナータ)が発売予定日より遅れましたが入手容易になりました。HMVにリンクを貼ってあります。Amazonではまだ入手できないようです。



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バロックオペラを注視する時間は案の定ございませんで・・・少々お茶を濁し気味で参ります。

(そもそも、オペラでの舞曲の順番は劇内容に沿って並べられるため自由度が高いのでしょうが、手持ちのリュリ作品のほう【カドミュスとエルミオーネ】はリーフレットでは分かりませんので目で追いかけなければなりません。これを通しで確認すべきではありますが、とりあえず断念です。ラモ【ラモー】の『ダンス教師』の英訳書でも読もうかと思ったのですが、まあ専門家でもないし、こんな野次馬記事綴るのにたいそうなことをするのも、と、財政事情もあり、それも断念しました。語学力もないし!・・・浜中著を参照、信頼します。)

正式な舞踏会のプログラムは、ブランル(特定の舞曲をさすものではないのですね。ルイ14世がまだ踊っていたころはクラントだったが、その後メヌエットとなります)で開始されることになっており、それを貴族達がその序列に従って披露して行くので、ブランルだけで結構な時間を費やしたもののようです。そのあとどう進められたかについては資料を見いだしていません。

芸術としての宮廷バレ(バレ・ド・クール)は浜中著にルイ14世の踊った「夜のバレエ」のプログラムが載っていますが、これはストーリー的なもので、舞曲はさまざまに入り交じったものだったのだろうかと推測するしかありません(音声資料等を持ち合わせていませんので〜ご教示頂けましたら幸いです)。

リュリがモリエールの有名な劇のために作曲したコメディ・バレ『町人貴族』では、ブランルとしてはガヴォットが選択されています。曲順は次の通りです。
オーヴァチュア〜ガヴォット〜カナリ(付点リズムの3拍子、タンバリンを持って踊られる)〜(行進曲)〜サラバンド〜ジグ〜(入場曲)〜シャコンヌ

また、オペラ「アルセスト」から組まれた舞曲組曲(Suite)のうち、私に分かる第3のものの舞曲等の配置は次の通りです。
(行進曲)〜メヌエット〜ルール(ゆっくりとしたジグ)〜ロンドー〜(儀礼的な曲)〜ロンドー〜(描写曲)〜【エア】〜【エア】〜(行進曲)

舞曲ではない序に続いて演奏される最初の舞曲がブランルに含められるガヴォットやメヌエットであることは、正式な舞踏会の約束事を踏襲しているのでしょう。

ラモのオペラ「優雅なインドの国々」の日本語解説で分かるのは、
プロローグから第1幕:フランス風序曲〜組の踊り〜メヌエット〜序曲の再現〜リゴドン〜タンブーラン
第2幕:(太陽崇拝の踊り)〜(インカ人の踊り)〜ルール〜ガヴォット
第3幕:(ペルシア人の踊り)〜(花々のバレ)
第4幕:(未開人の和解のパイプの踊り)〜アマゾン族によるメヌエット〜シャコンヌ

案の定、自由度が非常に高いのですが、リュリの「町人貴族」と比べて興味が向くのは、全体の大団円にシャコンヌが用いられていることで、これはバッハの無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番を連想させます。

シャルパンティエの作例で舞曲関連のものは未見です。オペラの中にどう用いられているかは実際に音を確認しないと分かりません。とりあえずスルーします。

マラン・マレのトリオの作例ですと、
ニ長調:プレリュード〜(遅い)サラバンド〜(ファンタジー)〜ガヴォット・エン・ロンドー〜ジグ〜村のブランル〜メヌエット(1、2)〜サンフォニ
ト短調:プレリュード〜(ファンタジー)〜サラバンド〜ロンドー〜ジグ〜ガヴォット〜メヌエット〜プレンテ(どう性格づけるのでしょう?)〜パッサカイユ(パッサカリア)〜【エア】
ハ長調:プレリュード〜サラバンド〜(ファンタジー)〜ルール〜【バガテル】〜ガヴォット〜ロンドー〜メヌエット〜シャコンヌ
・・・リュリやラモの大規模な作例よりは規則性が強く見られます。

ドイツの作例から僅かばかり・・・「ハンブルクのドン=キホーテ DON QUICHOTTE IN HAMBURG」(RAUM KLANG RK2502)というCDに収められたものを挙げておきますと、

マッテゾン Ouverture in F "Die geheimen Begebenheiten Henrico IV Koenigs von Castilien und Leon"
オーヴァチュア〜ルール〜【兵士の入場】〜ミヌエッタ(メヌエット)〜マスクのメヌエット〜ガヴォット〜スペイン風ジグ

テレマン Ouverture in G "La Querelleuse"
オーヴァチュア〜ロンドー〜(描写的音楽3曲)〜メヌエット(1、2)

コンティ Ouverture in C "Don Chisciotte in Sierra Morena"
アントレ(入場曲)〜ミヌエット(1、2)〜アリア(レッジェーロ)〜アリア(プレスト)〜アリア(アダージョ)〜アリア(テンポ・ディ・ガヴォッタ)〜アリア(アンダンテ)

コンティ Ballo de "Pagarelliri"
ブーレー〜【マルシェ(行進曲)】〜ジグ〜ラ・フォリア・スパニョーラ〜ジグ〜シャコンヌ

・・・フランスの影響を大きく受けた配列になっていることが窺われます。

室内的作品はマレの例でしか見られず、観察した作例も充分な数ではないため、一般化して言うことははばかられますけれども、(1)でバッハの「オーヴァチュアー」と「パルティータ」の違いとして仮に考えた、

・オーヴァチュアは自由配列
・パルティータ(室内的なもの、として見ておいていいのでしょうね)は規則的配列

との傾向は、舞曲を組み入れたバロック期の作品では、もしかしたらやはり共通認識としてはもたれていたのではないか、との感触を得ています。

作例の豊富なご紹介を頂ければ有り難い、と思っております。

拙い見解で申し訳ございませんが、舞曲の配列に対するバロック期の習慣については、なにかやはり決まった約束事があったのではないか、と推測したいと考えております。


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