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2009年5月 1日 (金)

シューベルトの転調

TMFの明日からの合宿に備えるには遅すぎるのですが。

「グレート」の巧みな、それと勘づかせない転調のことが再三話題になっています。

このあたりは、団員各位に、彼の歌曲の例でよく馴染んで頂ければと思っております。

<冬の旅>D.911には、その例を見出し易いのですが、
「え? こんなコンパクトな歌曲でも!」
という1曲をご紹介しておきます。

第18曲:嵐の朝
嵐の朝
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ/イェルク・デムス
Deutsch Grammophone UCCG 5080

表情の変化が、こまやかな「転調」で見事に構成されています。

Wie hat der Strum zerrissen    こんなにも嵐は引き裂いたのだ
Des Himmels graues Kleid,     空の灰色の衣を
Die Wolkenfetzen flattern      切れ切れの雲がひらひらと飛ぶ          
Umher in mattem Streit.      戦いに疲れてここかしこへと

Und rote Feuerflammen      すると真っ赤な炎が
Ziehn zwischen ihnen hin,      その合間から燃え立つのだ
Das nenn' ich einen Morgen    それこそを僕は朝と呼ぼう
So recht nach meinem Sinn.    僕の思いにふさわしい朝だと

Mein Herz sieht an dem Himmel   僕の心はこの空に描くのだ
Gemalt sein eignes Bild,       僕にふさわしい似姿を     
Es ist nichts als Winter,       これぞ冬そのものではないか       
Der Winter kalt und wild.       冷たくも荒んだ冬ではないか

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