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2009年3月27日 (金)

ベートーヴェン、命日。

心臓移植への応援の願いサイト「大樹君を救う会」
http://savedm.web.fc2.com/
・・・是非、お目通し下さい。



齋藤友美賀ヴァイオリンリサイタル(2009年4月28日、市ヶ谷にて)、是非お出掛け下さい。

書籍「金沢城のヒキガエル」、記事をお読みになってお気が向くようでしたら、どうぞご一読下さい。

大井浩明さんのベートーヴェン演奏(フォルテピアノによる)、新鮮です!

180pxbeethovenベートーヴェンの命日だったのですね。

思い返せば、私がいちばん最初に熱中したクラシックは、ベートーヴェンの交響曲群でした。

初めてオーケストラというものに入れてもらって演奏したのも、家内が生前最後に聴きにきてくれたコンサートで弾いたのも、「エロイカ」でした。
家内のお腹の中に息子(下の子)がいた時には第7交響曲が私たちのアマオケの演目で、これは家内がオーケストラで弾いた最後の曲になりました。

昨日ご紹介した(JIROさんに教えて頂いて読んだ)「往復書簡 ベートーヴェンのピアノソナタ 分析と演奏」の一方の書簡の綴り手である諸井誠さんは、私が夢中になって読んだ文庫版「ベートーヴェン」(当時、旺文社文庫)の著者、諸井三郎さんのご子息です。

学生時代、スメタナ四重奏団の演奏を目の当たりにして感銘を受けたときの演目は、ベートーヴェンの最後の弦楽四重奏曲でした。

ロマン・ロランが高めたことも手伝って、ワーグナーがそうした以上に「偶像化」された作曲家ではありますが、またその作品はナチに悪用されたりもしたのですが、そんなことに関係なく、こんにちでもその作品が
「純粋に、音楽そのものとして」
人々に聴かれるものとなっているのは、
「力ある音楽は政治も社会も超越し得るもの」
がこの世には存在し得るのだ、というあかるい照明でもあるかと思います。
そして、それは、先般引いたフルトヴェングラーが見抜いていたことでもあります。
(引用を再読なさる場合はリンク先記事をご覧頂ければ幸いです。)

ただ、彼自身、モラル意識が強すぎる面があったことは否めず、それが、彼の「息子」カールを苦しめたりというプライヴェートな不幸の元でもあったり、創作面では「オペラ」で本当の成功を得られなかったことに繋がっているような気もします。

ベートーヴェンが拘ったモラルとは、おそらくは19世紀初頭に形成された、それ以前の風俗の「奔放さ」への否定的意識ではなかったかと思われるのですが・・・皮肉なことに、当時広まり始めたこの不自由な、いつも背筋を伸ばしていなければならないという道徳観は、その典型をフランス革命に見るような「自由思想」の高まりの中で醸成されたものであり、社会性と音楽は切り離して観察すべきものであるとは言っても、やはりベートーヴェン自身は「時代の子」だったように、今では思っております。

そんなベートーヴェンも、こんな作品をもっと量産できるようでしたら、オペラでの成功もきっと得られたのではないか、と感じます。

盟友歌(Bundeslied) 作品122
盟友歌
ヘルムート・コッホ/ベルリン放送合唱団/ベルリン放送交響楽団
ドイツシャルプラッテン(トクマジャパン) TKCC15339から(モノラル化)

第1節目の歌詞だけ記しておきます。

In allen guten Stundden.    愛とワインに高ぶるときは
Erhört von Lieb´ und Wein.   常に幸福な時
Soll dieses Lied verbunden   この歌がここに歌う者たちを    
Von uns gesungen sein!     結びつける!
Uns hält der Gott zusammen.   神が私たちを集め
Der uns hierer gebraht.     私たちを求める。
Erneuert unsre Flammen.     神が火を吹きおこし、
Er hat sie angefacht.       私たちの炎が新たに燃え上がる。

フリードリヒ・マッテゾンという詩人の手になる歌詞で、もう「近代」の萌芽を感じさせられずにはいられない部分(後半四行)もありますけれど、それでもこの言葉は、ドイツの古い学生歌や「カルミナ・ブラーナ」の系譜を引いたものであることを窺わせてくれます。
それは、ベートーヴェンが若かりし頃に楽しく議論したボン大学の学生たちとの思い出が本作に投影されていたから、と言うことなのかもしれません。1822-3年作曲(ベートーヴェンの死の4年前)の、彼の脳裏に走馬灯のように甦った青春の一断面です。


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