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2009年1月11日 (日)

ガスマンの弦楽四重奏曲から :好きな曲-番外

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さっき自分たちのハイドンの演奏についてコメントをやっと入れました。
で、本来は今日はモーツァルト作品の記事を久々に綴ろうと思っていたのですが、萎えました。
萎えた理由は、前の記事に自分が入れた文からお察し下さい。

962で、先日、「好きな曲」で採り上げたハイドンの弦楽四重奏曲についての記事のなかで、
「弦楽四重奏曲ジャンルの重要作曲家にガスマン(1729-1774)がいるが、残念ながら今は聴けない」
旨、綴りました。(ガスマンは今年、生誕280年です。

でも、捜してみるもんです。
今日、子供たちと買い物がてらの散歩をしていたら、見つけました、ガスマンの四重奏曲のCD。
しかも、日本人が演奏しているのでした。

これからシリーズ化されていくようですが、第1巻には4曲が収録されています(ハ長調【1765】、ホ長調【1765】、ヘ長調【1768】、ニ短調【1774】)。

・死の年に書いたニ短調から、終楽章をお聴き頂きましょう。

Haydn sinfonietta Tokyo HST 037

収録されたガスマン作品は、1774年のニ短調のみが4楽章構成で、あとは3楽章までですが、メヌエット楽章があるのはヘ長調(終楽章)とニ短調(第3楽章)の2曲です。
この4曲だけからは判断できませんが、ガスマンの作品はハイドンよりはモーツァルトと傾向が似ています。

ハイドンの四重奏曲の場合、偽作である作品3のなかに3楽章形式のものが1作(2楽章のものが1作)あるだけで、初期の作品は逆に楽章数が5、と多いのです。かつ、必ずメヌエットが含まれています。

モーツァルトの場合は、第1番にはあとから4楽章目が追加で書かれましたが、2番以降、ミラノで書かれた四重奏曲6曲は3楽章形式で、メヌエットを持つものと持たないものが混在しています(1772年から73年にかけての作品です)。

ガスマンとモーツァルトは共通する恩師を持ちます。クリスチャン・バッハを育てたことでも有名なマルティーニ神父です。
かつ、ガスマンとモーツァルトには、実際の過程には大きな違いはあるものの、イタリア勉学の後にウィーンで音楽的な洗礼を受け直した、という点でも似通ったものがあります。モーツァルトの初期四重奏群の後半6曲(1773年、ウィーン)は4楽章構成です。

どの年代に書かれたものも、耳にしてみると充実した作品でした。
1774年に45歳という早い死を迎えたガスマンの死因は前年ヴェネツィアへの旅行の途上で馬車の事故に巻き込まれて重傷を負ったことにある、と伝えられており、非常に惜しいことだと思われて来ます。

日本語で読める伝記は、知る限り『オペラの18世紀』(彩流社 2003)の1章として記載された14頁だけのもので(執筆:長谷川悦郎氏)、文中に登場するのは歌劇作家としての彼の姿だけであり、器楽に対する貢献がどのようなものであったかが明らかでないのは遺憾です。ただ、この伝記のおかげで、この人が双子の兄として生まれたこと(同時に生まれた妹はまもなく死去)、イエズス会学校でグルックと同窓であること、ハープが上手かったこと、商人にしようとした父の意向に反して家出し、13歳でまずは出身地近在のカールスバート(現チェコ:カルロヴィ=ヴァリ)でそこそこ成功したものの、ヴェネツィアに出て一文無しになり橋の上で泣いているところを通りがかりの司祭に助けられ、その司祭によりマルティーニ神父の元へ勉学に行けるようになったと伝えられていることなどが分かります。
1766年、その前の年に両親を亡くしたサリエーリの才能を見出して、すでに自身が宮廷に迎えられていたヴィーンへ彼を連れて帰って育てた人情家であることは、長谷川氏の文にも、水谷彰良氏『サリエーリ』にも出てくる話です。サリエーリはヴィーンで教育されたイタリア人作曲家だ、という事実は、その後のサリエーリがヴィーンにとって決して「異国人」ではなかったことを証明しており、彼の方がむしろモーツァルト親子からある種の「民族差別」の目で見られていたことを明らかにするものですが・・・その話はモーツァルトのトピックで、もう少し先にすることになるかと思います。

今日は、こんなところで。


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